「地域の憩いの場に」津波で被災した宮城・東松島市に新たな観光施設オープン

オープンを迎えた「奥松島クラブハウス」=1日、宮城県東松島市(塔野岡剛撮影)
オープンを迎えた「奥松島クラブハウス」=1日、宮城県東松島市(塔野岡剛撮影)

 東日本大震災で津波などの被害を受けた宮城県東松島市の野蒜(のびる)地区に、観光施設「奥松島クラブハウス」が1日、オープンした。施設には飲食店に加え、盆栽庭園を整備。地域の人々の憩いの場になるとともに、同地区の新たな観光拠点として期待される。

 同施設の敷地面積は約8444平方メートル。カキやホタテといった地元の海産物を使った飲食店のほか、敷地内に整備された盆栽庭園は無料開放している。また、四季折々の庭園の移り変わりが楽しめるよう、紅葉400本、桜100本をそれぞれ植樹。夜には庭園のライトアップも企画しているという。

 東松島市は震災で1109人が犠牲になった(関連死を含む)。野蒜地区は最大約10メートルの津波に襲われ、510人が亡くなった。近くには震災遺構「JR旧野蒜駅」や「市震災復興伝承館」もある。同施設のプロジェクトマネジャー、村田勇人さん(38)は「地元の人々がおいしい食べ物を食べ、庭園を散策するなど一休みできる場所となってほしい」とした上で「近くには県内随一の観光地、松島があり、そこからの人の流れにも期待している。徐々に訪れる人が増え、地区の観光の中心になるよう育みたい」と力を込める。

 石巻市から夫婦で訪れた柴隆男さん(68)、陽子さん(71)は「震災から間もなく10年。被災地の風景もすっかり変わったが、きれいな庭園もあるので季節をまたいで足を運びたい」と口をそろえた。

 開館は午前11時~午後9時。毎週月曜日が休館。

(塔野岡剛)

会員限定記事会員サービス詳細