「金メダル目指す」軽症者療養施設だったパラアリーナ、4月再開へ

記者会見に出席した日本財団の笹川陽平会長(右)ら。パラアリーナ利用再開に選手らからは歓迎の声があがった=25日、品川区東八潮(石原颯撮影)
記者会見に出席した日本財団の笹川陽平会長(右)ら。パラアリーナ利用再開に選手らからは歓迎の声があがった=25日、品川区東八潮(石原颯撮影)

 都の新型コロナウイルス感染者の宿泊療養施設として転用されていたパラリンピック強化拠点「日本財団パラアリーナ」(品川区)について、日本財団は25日、選手の練習拠点としての利用を4月1日から再開すると発表した。東京パラリンピック開幕まであと半年。選手からは、同施設での練習を増やすことで「東京パラリンピックでの金メダルを目指したい」と歓迎する声があがった。(石原颯)

 「(東京パラまで)残り6カ月を切ってきた段階で、ようやくここが使える状況になった」

 25日に記者会見を行った日本財団の笹川陽平会長はこう語り、パラアリーナを本来の目的の施設に戻すことを明言した。

 施設は新型コロナ感染拡大に伴って昨年4月に一時閉鎖され、その後、軽症の感染者らの宿泊療養施設として整備された。

 もっとも、実際に宿泊療養施設として使われることはなく、パラの競技団体から、本来の目的での使用を求める要望書が出ていた。笹川会長はパラアリーナの大会後の継続利用を都に働きかけていくことも表明。「障害を乗り越え、明るい希望にあふれた(選手の)姿は、子供たちに励みを与えてくれる教師だと思っている」と語り、障害者アスリートの支援に対する意義を強調した。

 「利用できなくなり、パラアリーナが貴重な存在だったと気づいた」と語ったのは、会見に同席したパラパワーリフティングの山本恵理選手。以前は週3回の定期練習会でパラアリーナを利用しており、閉鎖後は自宅にベンチプレスを持ち込んでトレーニングを積んでいたという。「再開を決めていただき心から感謝をしている」と喜びをあらわにした。

 車いすラグビーの島川慎一選手はオンラインで会見に出席。「東京パラに出場できれば5大会連続になる。金メダルに向けパラアリーナを存分に使わせていただきたい」と意気込んだ。

 笹川会長はこのほか、日本財団ビル(港区)内にある日本財団パラリンピックサポートセンターの恒久化も明らかにした。ビル内にある障害者スポーツ団体の共同オフィスは当初、来年3月末まで使用できることになっていたが、それ以降も使えることになる。

 日本財団は、パラアリーナの利用選手に対するPCR検査の実施についても検討を開始。笹川会長は「大会組織委員会から依頼があるか分からないが、(パラリンピック出場選手の検査も)しっかり対応できる態勢を敷いていきたい」と語った。

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