茨城・土浦市で「MaaS」実証実験、自動運転ロボやキャッシュレス決済など

 茨城県土浦市で観光客の周遊促進や市民の移動手段の確保を目的とした次世代交通網「MaaS(マース)」の実証実験が行われている。サイクルツーリズムや超小型モビリティ、キャッシュレス、人工知能(AI)、自動運転を組み合わせ、地域の公共交通の在り方を検証する試みだ。 実証実験は土浦市や関東鉄道などでつくる推進協議会が実施。ジョルダン「乗換案内」アプリを利用した店や公共交通のキャッシュレス決済(2月15日~3月12日)▽つくば霞ケ浦りんりんロードでの電動キックボードによる走行(2月15~20日)▽土浦市新治地区でAIコミュニティーバスの運行(2月22日~3月11日)▽自動運転一人乗りロボット「ラクロ」の運行(2月25~27日)の4つだ。

 実験が行われる背景には、市が観光資源を持ちながらも十分に活用されず集客に結びついてないことや、中心市街地の活力低下で都市としての魅力が低減していることのほか、路線バスなどの公共交通の利用者が中長期的に減少傾向で路線バスの減便や路線撤退が相次いでいるといった課題があるためだ。

 県内初の取り組みという電動キックボード走行はバス停から自宅などへの利用を想定。実験はつくば霞ケ浦りんりんロードで行い、すれ違いや追い抜き、並走などの際に危険がないかなど安全確認を行う。

 「ラクロ」の走行もバス停から自宅の利用を想定している。360度カメラで障害物を避けるため手動操作の必要はない。ラクロは「こんにちは。すみませんが道をお譲りください」という音声アナウンスを出すことも可能だという。

 今月14日には開幕式典が行われ、安藤真理子市長は「市内にはさまざまな公共交通が運行されているが人口減少や利用者減少により、市民の移動手段の確保が非常に難しい」と説明し「たくさんのデータが集まると思うので、実証実験が成功することを願っている」と期待感を表明した。関東鉄道の松上英一郎社長も「土浦市の課題解決の一助になれば」と話した。

    (谷島英里子)

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