ワールドは1年でリストラ2度 EC出遅れ響く老舗アパレル(1/3ページ) - 産経ニュース

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ワールドは1年でリストラ2度 EC出遅れ響く老舗アパレル

ワールドが終了する7ブランドのうちの一つで、女性用ジーンズなどを販売する「ジェット」の売り場
ワールドが終了する7ブランドのうちの一つで、女性用ジーンズなどを販売する「ジェット」の売り場

 アパレル大手のワールドが今月、450店舗の閉鎖と7ブランドの終了を発表した。昨年8月にも店舗の閉鎖と5ブランド終了を公表しており、1年のうちに2度目の大リストラとなった。アパレル業界では老舗のレナウンが経営破綻したほか、オンワードホールディングスなど大手は軒並み赤字に陥っている。衰退市場で少しずつ体力を奪われるなか、新型コロナウイルスの感染拡大で過去に類をみないサバイバル時代に突入。旧態依然としたビジネスモデルも自らの首を絞める形となっている。

(田村慶子)

百貨店ブランド不振

 「昨年8月時点ではこれほどまでの状況になるとは予測できなかった」

 ワールドIR室の担当者は、1年で2度のリストラを余儀なくされたことにこう頭を抱える。コロナによる外出自粛や在宅勤務で百貨店などの集客力をそがれ、今後も厳しい状況が続くとみて追加のリストラに踏み切ったという。

 ワールドは昨年8月公表の構造改革で、250店舗の閉鎖と5ブランドの終了に加え294人の早期退職募集を実行。そして今月、来年度中に450店舗を閉鎖、売り上げ規模の小さい「ジェット」など百貨店への展開を中心としてきた7ブランドを終了し、100人規模となる追加の早期退職募集も決めた。

 令和2年4~12月期連結決算(国際会計基準)では78億円の最終赤字(前年同期は118億円の黒字)に転じており、厳しい経営状況になっている。

 ワールドの経営危機は今回が初めてではない。平成17年には当時の寺井秀蔵社長のもと、長期的な構造改革に取り組むことを目的にMBO(経営陣による自社買収)で上場を廃止。27年にはスーパーの長崎屋や英会話教室GABAなどの社長を歴任した上山健二氏が創業家以外で初の社長に就任し、不採算の約500店舗閉鎖、計13ブランドを廃止するなど構造改革を実行した。