中国政府で香港政策を担当する香港マカオ事務弁公室の夏宝竜主任は22日、「愛国者による香港統治」のため「選挙制度をさらに完全なものとし、反中分子らの統治機関入りを阻止する必要がある」と述べた。立法会(議会)選などでの民主派勢力の当選を困難にする制度見直しを行う狙いだ。
北京での香港政策をめぐる会議の演説で表明。3月5日開幕の中国の全国人民代表大会(全人代)会議では、香港の選挙制度見直しが重要議題の一つとなるとの観測が強まっている。インターネットメディア「香港01」は22日、立法会、区議会(地方議会)などの選挙で、立候補者が愛国者かを審査する制度の新設も検討されていると報じた。
夏氏は演説で「香港を混乱させる反中分子」や香港独立派が立法会、区議会のほか、行政長官を選出する選挙委員会に入り込み、中央政府の統治に抵抗していると批判した。(共同)