立民が「ゼロコロナ」戦略案 市中感染ほぼゼロまで手厚く支援 月内決定、看板政策に

立憲民主党本部が入居するビル=東京都千代田区(浅野直哉撮影)
立憲民主党本部が入居するビル=東京都千代田区(浅野直哉撮影)

 立憲民主党は19日、政務調査会などの合同会議を開き、新型コロナウイルス対策の基本方針「ゼロコロナ」戦略案を示した。市中感染をほぼゼロになるまで徹底的に封じ込めてから経済活動を再開し、それまでの間は手厚い支援を行う内容で、月内に決定し、党の看板政策として発表する。

 戦略案は「感染者数をクラスター(感染者集団)対策が可能となる程度に維持できる状態」を「ゼロコロナ状態」と定義。政府の対策に比べて水際対策を厳格化し、手厚く支援する。

 すべての入国者をホテルに10日間隔離し、1、6、9日目にPCR検査を実施。入国者は収容能力などの点から1日最大2千人程度と見込む。また、PCRや抗原検査の機器購入費の全額補助も盛り込んだ。

 生活や事業者への支援としては、低所得の子育て世帯への給付金、休業要請に応じた事業者への休業支援金を6月末まで延長-など、議員立法や国会論戦で求めてきた政策を並べた。

 これらを続け、「ゼロコロナ状態」を実現するとしているが、政策の概要を羅列した内容で、財源などの具体性は欠く。ワクチン接種は「医療関係者をはじめとして迅速に進める」との表現にとどまった。

 立民は昨年来、感染の封じ込めが中途半端なまま政府が緊急事態宣言を解除し、需要喚起策「Go To キャンペーン」を展開したことが、今冬の感染拡大を招いたと批判。枝野幸男代表は1月20日の代表質問で「ウィズコロナからゼロコロナへの転換」を打ち出した。

 ただ、政府は目安としていた「東京都で1日500人」の新規感染者数を下回っても緊急事態宣言を解除せず、延長した。泉健太政調会長は「ゼロコロナの考え方が政府にも浸透していったのでは」と語るが、菅義偉政権との対抗軸がやや薄れたともいえる。(田中一世)