2025年大阪・関西万博で、大阪府と大阪市が出展する地元パビリオンの内容を検討する有識者懇話会が19日、大阪市役所で開かれ、基本構想案を取りまとめた。生まれ変わりを意味する「REBORN(リボーン)」をテーマとし、健康や医療を中心に据える。この案をもとに、府市や経済団体でつくる推進委員会が来年度中に具体的な計画を策定する。
基本構想案によると、人工知能(AI)や再生医療、アンチエイジングといった最先端技術について容易に理解できるよう、実物や映像を多用した展示や体験を実施する。
このほか大阪の魅力を国内外に発信するため、大阪の食文化や祭りが楽しめるイベントも行う。
大阪万博では今秋にも、インターネット上で仮想現実(VR)を体験できる「バーチャル大阪館」(仮称)を実際の万博会場に先駆けて開設する予定。参加者がネット上で館内を見学したり、VRで再現した大阪の街並みを訪れたりすることを想定している。
一方、この日の有識者懇話会では、地元パビリオンについてのニーズ調査の結果が示された。この中で、地元パビリオンについて「興味がある」としたのが20代後半で約26%と若者の関心が低かったことが紹介された。懇話会終了後、松井一郎市長は「若い人は万博がピンとこず、イメージできないのかも。バーチャル大阪館を(先行)オープンさせることで、興味や関心を高めたい」と述べた。