旧優生法訴訟、原告控訴 中絶理由、北海道の夫婦

 旧優生保護法(昭和23~平成8年)下で人工妊娠中絶手術と不妊手術を強制されたのは憲法違反だとして、北海道の夫婦が国に計2200万円の損害賠償を求めた訴訟で、原告側は17日、敗訴した札幌地裁判決を不服として控訴した。弁護団が明らかにした。

 4日の札幌地裁判決は、原告の女性(77)の中絶手術は経済的理由だった可能性があり、旧法の知的障害者らを対象にした規定に基づく手術と認めなかった。不妊手術については「客観的な証拠がない」として実施自体を認めず、夫=令和元年8月に死亡、当時(82)=の請求分も含めて棄却した。旧法の違憲性には言及しなかった。

 提訴までに20年の「除斥期間」が経過したかなどの争点は判断しなかった。

 全国9地裁・支部で提訴された旧法を巡る訴訟で、夫婦は初めて中絶手術を理由にしていた。夫の訴訟は夫のおいが引き継いでいた。