曙ブレーキ工業は16日、国内4工場で製造する自動車用ブレーキ製品で、検査データを改竄(かいざん)するなどの不正行為があったと発表した。対象製品は確認できた平成13年1月以降で計11万4271件に上り、トヨタ自動車や日産自動車など国内の完成車メーカー10社に納入していた。「製品の性能に問題はなく、リコール(無料の回収・修理)に発展しない」としている。
経営責任を明確化するため、宮地康弘社長ら全執行役員の月額報酬を3カ月間10%減額する。宮地氏はオンラインによる記者会見で「再発防止に全力で取り組む」と陳謝した。
不正行為は曙ブレーキ山形製造(山形県寒河江市)で5万5438件、曙ブレーキ岩槻製造(さいたま市)で5万5268件、曙ブレーキ福島製造(福島県桑折町)で2071件、曙ブレーキ山陽製造(岡山県総社市)で1494件あった。