ファイザーのワクチン 安全性は高いが、日本での効果は未知数

米ファイザー製の新型コロナワクチン(ゲッティ=共同)
米ファイザー製の新型コロナワクチン(ゲッティ=共同)

 厚生労働省の作業部会が12日に承認した米ファイザーの新型コロナワクチンは有効率が高く、安全性にも優れているとされる。

 このワクチンは、遺伝情報を伝える「メッセンジャーRNA(mRNA)」という物質を人工的に合成して投与する新しいタイプだ。新型コロナウイルスのタンパク質を作るmRNAを使い、体内で免疫反応を起こさせ、発症や重症化を予防する。

 病気のウイルスを感染力をなくして投与する従来タイプと異なり、ウイルスを使わないため安全に素早く製造できる長所がある。タンパク質を作った後のmRNAは体内で分解される。

 ファイザーとともに海外で使用が承認され、今後、日本にも供給する予定の海外2社のうち、米モデルナは同タイプ。英アストラゼネカは、新型コロナのタンパク質を作り免疫を起こさせる点は同じだが、遺伝情報は人間に無害なウイルスに組み込んで投与する。

 安全性はどうか。

 ファイザーは、ワクチンの効果を検証する最終段階の治験を米国などで4万4千人規模で実施。ワクチンの有効率は、米食品医薬品局(FDA)が開発基準として求める有効率50%以上を大きく上回る94・5%だったと報告している。インフルエンザワクチンの有効率がおおむね5割前後とされていることに比べると、かなり高い数字だ。

 ただ、治験が行われてから間もなく、接種を受けた人が増加してからでないと副反応などの発生頻度に対する判断は難しい。また、海外で有効とされても、日本人に対して高い効果があるかどうか未知数だ。同社は日本国内でも治験を行っているが、安全性を確認する基礎段階のもので、対象は約160人にとどまる。

 国内では今後、段階的に接種が行われるが、海外を含めた動向を慎重に見極めながら状況判断をしていく必要はありそうだ。