柏崎刈羽原発の再稼働論議に逆風 再建計画の想定は遅くても令和3年度だが…

行動と実績で示せ

 東電が不正入室を公表したのは1月23日、土曜日のこと。週明けの25日、東電新潟本社の橘田昌哉代表と同原発の石井武生所長が柏崎市役所を訪れ、桜井雅浩市長に謝罪した。

 原発の利用に一定の理解を示す桜井氏も、不正入室を「(原発事業者としての)資質、適格性という言葉を出さざるを得ないほど重大な出来事」と強く批判した。

 桜井氏が問題視していることの一つは、不正入室が昨年9月に起きていたにもかかわらず、立地自治体への報告が4カ月後になったことだ。橘田氏は報道陣に「(IDカードを不正使用する)模倣犯が出ることを考慮し公表を控えた」と説明したが説得力がなく、かえって東電への不信感を強めてしまう結果となった。

 不正入室をめぐっては、原子力規制庁が今月9日、東電に原因を分析し3月10日までに報告するよう指示。報告を受けた上で、同原発への立ち入り検査を実施する方針だ。不正入室に至る詳細な行動やIDカードの管理態勢などを調べ、核物質防護規定に違反する点が認められれば改善命令を出す。

 不正入室の公表から4日後の1月27日には、7号機の工事未完了が判明。相次ぐミスに、花角英世知事は「(謝罪などの)言葉はいいから行動と実績で示してほしい」と厳しい口調で語った。

 県や立地自治体でいずれ始まる7号機の再稼働の是非に関する議論で、鍵を握るとみられる自民党県議団や地元商工会議所からも、東電への厳しい声が相次いでいる。

 東電の再建計画「新々・総合特別事業計画」では、遅くても令和3年度の同原発の一部再稼働を前提に、将来の業績や資産が見積もられている。果たして再建計画の通りに進むのかどうか、注目される。

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