小豆島の恵み詰まった生ハム、14カ月熟成のうまみ(1/2ページ) - 産経ニュース

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小豆島の恵み詰まった生ハム、14カ月熟成のうまみ

小豆島の恵み詰まった生ハム、14カ月熟成のうまみ
小豆島の恵み詰まった生ハム、14カ月熟成のうまみ
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 伸び伸びと育てられた豚に心を奪われ、Uターンした香川県の小豆島で生ハム作りに乗り出した人がいる。「草壁ハム製作所」(香川県土庄町)の三好昭浩さん(59)。手掛けるのは、島内で飼育された放牧豚を原材料に、しょうゆ麹、オリーブオイルといった地元の素材を用い、長期熟成させたうまみのある生ハム。三好さんは「小豆島の観光や食に貢献したい」と力を込める。

海を望む工房

 草壁ハム製作所は、小豆島の玄関口の一つ、土庄港から車で5分ほどの海を見下ろす高台にある。工房の一角には出荷を待つ生ハムがずらりと並ぶ。冬場の11~1月は仕込みの時期にあたり、塩漬けした後、乾燥させている豚のもも肉もぶら下がっている。

 生ハムの材料は主に、町内にある鈴木農園の放牧豚と、香川県の銘柄豚「オリーブ夢豚」。三好さんによると、耕作放棄地で育てられる放牧豚は運動量が多いため筋肉質で「味が濃く、風味が強い」のが特徴。一方、オリーブ夢豚は「脂のうまみがある」という。

 生ハム作りを志すきっかけとなったのは、放牧豚への一目ぼれだった。平成28年にUターンした後、訪れた鈴木農園で見かけた豚は「尻の形がプリッとしていて、おいしそうと感じた」と思い返す。

動画、ネットで独学

 県外の大学に進み、卒業後はレストランや商社で勤務した三好さん。十数年働いた商社では飲食店やファストフード店、コンビニ向け肉類の加工食品の開発に携わった。後に独立して飲食店を開業。知り合った各地の経営者と交流するうち「信念を持ってこだわりのある物を作りたい」との思いが募り、帰郷した。

 放牧豚と出合ったのは、「小豆島でしか作れない食品」のヒントを探して飲食店などを回り、情報収集に努めていた頃だった。

 過去の経験から、肉の加工に関する知識はあったが、生ハム作りは初めて。スペインなど欧州の生産者がユーチューブで発信する動画を見て製法を調べ、分からない点はインターネットで検索。自宅で生ハムを試作したところ手応えを感じ、島ならではの特徴を出そうと研究を重ねた。

島の特産品を活用