うそつき入国に禁錮10年も 英国、変異株の水際対策強化

 英政府は9日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、入国規制違反に重い罰則を科し、水際対策を強化すると発表した。変異株による感染が深刻な国に滞在していたことを隠し、虚偽の情報を示して入国するなど、悪質な場合には最長10年の禁錮刑を科す。15日から人口の大半を占めるイングランドで適用し、残り3地域も政府と連携して同様の措置を取る方向。

 英政府は既に、感染力の強い変異株が確認されたブラジルと南アフリカなど約30カ国を「レッドリスト」に指定し、直近10日間に滞在歴のある人の入国を原則禁じている。英国人や英国在住者は滞在歴があっても例外的に入国できたが、今後は政府指定のホテルで10日間の隔離を義務付ける。隔離中の2度のウイルス検査費用と宿泊費など計1750ポンド(約25万円)は自己負担となる。

 レッドリスト国に滞在した事実を隠して入国した場合は禁錮刑の対象となり得るほか、ホテルでの隔離や検査を拒んだ場合にも最高1万ポンドの罰金を科す。

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