米艦が南シナ海パラセル諸島で航行の自由作戦 バイデン政権下で初

【ワシントン=黒瀬悦成】米海軍第7艦隊は5日、同艦隊所属のミサイル駆逐艦「ジョン・S・マケイン」が南シナ海のパラセル(中国名・西沙)諸島周辺で現地時間の同日、「航行の自由作戦」を実施したと発表した。バイデン政権が発足後、米海軍が南シナ海で航行の自由作戦を実施するのは初めて。

同艦は4日に台湾海峡を通過している。

第7艦隊報道官は声明で「中国による南シナ海全域での不法な権益の主張は、航行や飛行の自由を含む海洋の自由に対する深刻な脅威だ」と指摘した上で、「米国は航行の自由を根本原則として支持していく」とし、中国への対抗姿勢を鮮明にした。

パラセル諸島は、1974年に中国が当時の南ベトナム軍との戦いを経て支配下に置き、現在も中国に加えベトナムと台湾が領有権を主張している。

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