司馬遼太郎 没後25年

映画「燃えよ剣」原田眞人監督「司馬史眼から未来が見える」

《司馬作品が現在の私たちにもたらすものとは》

 歴史を学ぶのに、難解な歴史書からは入りにくいけれど、小説や映画からは入りやすいものです。司馬作品は、そのとっかかりとして最高です。ただ、小説は史実とは違います。例えば『燃えよ剣』を読んで土方に興味が出たら、それがすべてだと思わず、実はどうだったのかを調べていく。それがとても重要です。

 コロナ禍でこの先、私たちはどこへ向かうのか、まるでわかりません。今こそ、過去に目を向けるべきだし、司馬作品が生きてくるときだと思います。僕は「司馬史眼」を強調したい。研ぎ澄まされた眼で歴史を見つめること。そこから未来に向かう力が養われるはずです。

 はらだ・まさと 昭和24年、静岡県生まれ。54年、「さらば映画の友よ インディアンサマー」で監督デビュー。「わが母の記」でモントリオール世界映画祭・審査員特別グランプリ、「日本のいちばん長い日」で日本アカデミー賞優秀監督・脚本賞。司馬作品を原作にした映画「関ヶ原」(平成29年)、「燃えよ剣」(10月公開予定)で監督とともに脚本も務めた。