【スポーツが未来を変える】「テーマの明確化」と「変化の見える化」が成長促す 北村哲准教授(2/2ページ) - 産経ニュース

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スポーツが未来を変える

「テーマの明確化」と「変化の見える化」が成長促す 北村哲准教授

 前述したコロナ下のテニス選手の例は、2つの情熱が共に高いことが垣間見え、それが不測の事態にうまく適応できる要因となったことが想像されます。また、多くの選手から「良い大会結果を出そう」といった成績的志向よりも、「もっと上達しよう」といった熟達志向が高まっている様子も見られました。

 さて、青少年アスリートは、今の活動制限をどう受け止めているのでしょう? 大会で結果を残すために情熱を注ぎ、日々努力することも有意義ですが、今だからできることに手を伸ばすのもいいと思います。純粋に「上達する」「できないことを克服する」といった熟達的な目標を持って取り組むことも大切です。そのために、私たち指導者や大人は、青少年アスリートに漠然と目標設定させるのではなく、「取り組むべきテーマの明確化」と「毎日の変化の見える化」を図るよう、手助けすべきです。「昨日よりも良くなった」。青少年アスリートは、こんな感触を積み重ねることで、今とは見違えるほど成長できると思います。

 北村哲(きたむら・てつ)山形県出身。鹿屋体育大学大学院後期博士課程修了。博士(体育学)、びわこ成蹊スポーツ大学・コーチングコース・准教授、テニス部監督。日本テニス協会強化本部テクニカルサポート委員として国内のトッププレーヤーの体力面を科学的にサポートしている。

 スポーツによって未来がどう変わるのかをテーマに、びわこ成蹊スポーツ大学の教員らがリレー形式でコラムを執筆します。毎月第1金曜日予定。