浪速風

当事者意識がなさすぎる

ワクチンチェイサーと呼ばれ、接種会場の脇に列をなす米国の若者たちが話題である。早朝から並んだという男性は、余って廃棄されるはずだったワクチンを接種してもらい、テレビのインタビューに「ラッキーだ」と笑顔を見せていた。

▶高齢者でもなく医療従事者でもない若者にとって自分の努力で得たコロナ除けの切り札である。自身に順番が回ってくるのはまだ何カ月も先であり、その間に罹患(りかん)するリスクは決して低くはないからだ。一方で、テレビは夜間に道端に座り込んで酒を飲む日本の若者たちも映し出していた。言い分は「店が早く閉まってしまうから」で「屋外だし」と続く

▶気の毒なのは、その背後に映る明かりの消えた飲食店だった。時短営業に協力し「少しでも早く収まってほしい」との悲痛な叫びが聞こえてくる。1、2カ月の我慢が、なぜできないか。銀座に繰り出していた議員らも路上の若者も、当事者意識がなさすぎる。