森会長「不適切な発言、撤回したい」 「女性」発言を陳謝 辞任は否定

日本オリンピック委員会の女性理事増員方針を巡る発言について記者会見する東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長=4日午後2時2分、東京都中央区(代表撮影)
日本オリンピック委員会の女性理事増員方針を巡る発言について記者会見する東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長=4日午後2時2分、東京都中央区(代表撮影)

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が4日午後、東京都内で報道陣の取材に応じ、3日に女性蔑視とも取れる発言をしたことについて、「オリンピック、パラリンピックの精神に反する不適切な発言だった。深く反省している。発言を撤回したい」と陳謝した。進退については「辞任するという考えはない」と語り、現時点では辞任しない意向を示した。

 森会長は3日に開かれた日本オリンピック委員会(JOC)の臨時評議員会に出席し、JOCが女性理事を増やしていく方針を掲げていることに関連し「女性がたくさん入る理事会は時間がかかる」と発言。自身がかつて会長を務めた日本ラグビー協会で議事進行に時間がかかったと指摘し、「(女性理事は)誰か1人が手を挙げて言われると、自分も言わないといけないと思うんでしょうね。みんな発言される」などと述べた。

 森会長の発言は海外でも波紋を広げ、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は3日、「東京五輪のトップが会議での女性の制限を示唆」との見出しで報道。インターネット上で辞任を求める声が噴出し、発言への批判のほか、誰も異を唱えなかったことへの落胆が広がっていると伝えた。

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