日米通算95勝の左腕が、首脳陣の期待通り質の高い投球を披露した。ロッテから今季阪神に加入したチェンが3日、沖縄・宜野座キャンプで初めてブルペン入り。捕手を座らせて直球のみ25球を投げ込み、安定感抜群だった。
1月14日の来日後に2週間の自宅待機期間があったため、本格的なトレーニングは再開したばかり。「5割ほどの仕上がり。フォームのバランスを心がけて投げた」というが、コースの内外角をついてキャッチャーミットを小気味よく鳴らした。
投球を見守った矢野監督は「ミスの確率が少なく、(制球の)再現性が高いのはさすが」と評価。投手陣は昨季5勝した高橋遥以外は左投手が手薄で、先発ローテーションの一角を占めることを期待している。
背番号14は、阪神で昨季まで通算104勝を挙げた能見(現オリックス)がつけていた。チェンは「重みがあり、光栄なこと。結果を残して球団の期待に応えたい」と言葉に力を込めた。 (上阪正人)