【がん電話相談から】子宮頸がん、トラケレクトミーで切除 「妊孕性温存なら放射線治療でなく化学療法を」(1/2ページ) - 産経ニュース

メインコンテンツ

がん電話相談から

子宮頸がん、トラケレクトミーで切除 「妊孕性温存なら放射線治療でなく化学療法を」

【がん電話相談から】子宮頸がん、トラケレクトミーで切除 「妊孕性温存なら放射線治療でなく化学療法を」
【がん電話相談から】子宮頸がん、トラケレクトミーで切除 「妊孕性温存なら放射線治療でなく化学療法を」
その他の写真を見る (1/2枚)

Q 30歳代の妻に代わって相談します。令和2年1月、検診で子宮頸(けい)部高度異形成と診断。経過観察中に腫瘍の増大が認められ、同年9月、精密検査をしたところ、子宮頸がんIb1期と診断。10月に広汎子宮頸部切断術(トラケレクトミー)を受けました。がんの大きさは2センチほどで、脈管(がん周囲のリンパ管)への侵襲があり、子宮頸部筋層にも浸潤がありました。主治医からは術後化学療法を勧められました。私たち夫婦は妊娠を希望しており、治療方法についてアドバイスをお願いします。

A トラケレクトミーは、妊娠・分娩(ぶんべん)の可能性(妊孕性、にんようせい)を温存する手術です。この手術はご夫妻のように、患者さんが妊孕性温存を強く希望する場合に考慮されます。

Q どのような基準がありますか。

A 手術前のMRI(磁気共鳴画像)検査で調べ、(1)がんの大きさ2センチくらい(2)内子宮口から15ミリを残して子宮頸部を切断できる。その際、がんの浸潤部位の端から10ミリの安全域(がんがない部位)を確保できる(3)骨盤リンパ節転移が陰性である-などの条件を少なくとも満たさねばなりません。

Q どのような手術ですか。

A トラケレクトミーは子宮頸部の上、3分の1(子宮頸部が体部へ連なる内子宮口から15ミリの子宮頸部)を残すように、子宮頸部の下、3分の2と、それに連なる膣壁を周囲組織と共に切除し、左右の骨盤リンパ節を郭清(かくせい)します。残った膣壁と子宮頸部は縫い合わせます。卵巣は温存します。

Q 妻は今後の再発が中リスクと診断されましたが。

A 手術後の病理検査では、子宮頸部切断端に10ミリの安全域が確保され、リンパ節転移も陰性とのことでした。しかし、がん細胞は脈管に侵襲し、子宮頸部筋層の深部まで浸潤していました。こうしたことから、再発は中リスクと考えられます。