英国がTPP加盟を正式申請

ジョンソン英首相=2020年12月24日、ロンドン(ゲッティ=共同)
ジョンソン英首相=2020年12月24日、ロンドン(ゲッティ=共同)

 【ロンドン=板東和正】英国は1日、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への加盟を正式に申請した。2018年の発足時の参加国以外が正式に加盟を申し入れたのは初めて。米国のTPP復帰や、加盟への意欲を表明した中国の動向が今後の焦点となる。

 トラス英国際貿易相が1日、今年のTPP議長国を務める日本の西村康稔経済再生担当相らとのオンライン会談で加盟を申請した。

 現加盟11カ国は今春をめどに作業部会を設置し、英国と交渉を開始する。加盟国の承認を得れば、英国の加盟が決まる。11カ国は歓迎する見通しだが、関税などの交渉で時間がかかり、加盟の可否の判断は来年以降になる可能性がある。

 TPPをめぐっては、韓国や台湾も関心を示す。ただ、トランプ前政権がTPPを離脱した米国では、内政重視のバイデン政権が早期の復帰に慎重な姿勢を見せている。日本などの加盟国は、英国の申請によりTPP経済圏を拡大する機運を高めたい考えだ。

 一方、中国の習近平国家主席は昨年11月、TPPへの参加検討を表明した。TPPについて日米はかつて、台頭する中国を牽制(けんせい)する戦略の下に進めていた。

アジア太平洋地域の対中強硬策で存在感狙う