「緊急事態」11都府県に大学6割…受験シーズン本番、不安な追い込み

受験生差別も警戒

 和田教授によると、対策をしていれば、新幹線や飛行機の移動中、宿泊先などで感染リスクが特に高まるわけではない。ただ、マスク着用やこまめな手洗い、不要な会話の自粛、食事を個別にするなどの対策は必要だ。感染拡大地域を訪れることで、受験生が学校や塾で差別などの被害に遭うことがないよう、教育関係者や保護者の注意も求められる。

 感染拡大に伴う試験方法などの変更も相次いでおり、感染対策や受験勉強と並行して入試情報の収集も重要になってくる。文科省は変更があった大学をまとめ、1月22日現在で116大学を同省ホームページ(HP)で公表している。

 例えば東京外国語大(東京)や公立諏訪東京理科大(長野)は、遠方からの受験生が日帰りできるように試験開始を午後に変更した。面接をオンラインに切り替える大学も目立つ。

 都市圏で複数の大学に挑む地方の受験生はホテルに長期滞在するのが恒例だが、教育情報会社「大学通信」の安田賢治常務は「会場に出向かず、共通テストの得点で合否判定を受けられる入試を利用する動きも目立つ。日帰り受験など滞在期間を短縮する受験生も増えるだろう」と話した。

会員限定記事会員サービス詳細