地面師主犯格に二審も実刑 積水ハウスから巨額詐欺

東京地裁(桐原正道撮影)
東京地裁(桐原正道撮影)

 積水ハウスが地面師グループに架空取引で土地購入代金55億円余りをだまし取られた事件の主犯格とされ、詐欺などの罪に問われた無職、内田マイク被告(67)の控訴審判決で、東京高裁は28日、懲役12年とした一審東京地裁判決を支持し、弁護側の控訴を棄却した。

 昨年3月の一審判決は、被告はグループの中心的な立場にあったとし「自己の利益のために極めて重要な役割を果たし、少なくとも1億1500万円を得た」と指摘した。

 弁護側は「共謀はしていない」と一審に続き無罪を主張したが、大熊一之裁判長は「共謀の成立を認めた一審判決に不合理な点はない」と退けた。

 判決によると、平成29年3~6月、東京都品川区の土地売買で所有者を装い、積水ハウスから約55億5千万円をだまし取った。

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