静岡県内では28日、新たに89人の新型コロナウイルス感染が判明したほか、県立静岡城北高校(静岡市葵区)や介護施設など3カ所でクラスター(感染者集団)の発生が確認された。静岡城北高はこれまで教職員と生徒の計9人の感染が判明していたがこの日、14人に達した。校内で何らかのつながりのあるグループから5人以上の感染が確認され、静岡市は県立学校で初のクラスターと認定した。
静岡市は、同高のクラスター発生要因について「校内で何らかの形で接触感染した可能性が高い」との見方を示した。市は教職員と生徒合わせて約900人の検査を進めており、これまでに661人の検体を採取。うち27日までに414人の検査結果が判明した。31日までの休校が決まっている。
この日、県庁で急遽(きゅうきょ)記者会見した県教育委員会の担当者は「大学受験に影響がないよう対応したい」と強調した。県教委は、受験を控えている3年生の保護者の意見として「感染が判明すれば受験ができなくなる。検査を受けさせたくないという声があった」と明かした。
他のクラスターは、静岡市駿河区の介護施設「デイサービスセンターなごみ」で8人、西伊豆町の介護老人保健施設で6人の感染がそれぞれ確認された。
また、医療機関に入院していた高齢の感染者2人の死亡が発表され、これで静岡県内の新型コロナ関連の死者は計76人。
また、県内での新型コロナの英国型変異種確認に伴って静岡市が国に送付していた72検体は検査の結果、変異種は確認されなかった。