東京都は今春の花粉(スギ・ヒノキ)飛散量について、都内では昨年の1・8倍に増えるとの予測を公表した。飛散開始日は早ければ2月12日ごろからと見込まれ、過去10年平均よりやや早まる。都健康安全研究センターは「花粉症に悩む人は、危機感を持ってあらかじめ服薬するなど早めに対処してほしい」と呼びかけている。
医師や気象の専門家らで構成する都の花粉症対策検討委が、毎年この時期に飛散予測をまとめ、公表している。平成23年以降の10年間で、昨年の飛散量は2番目に少なく、過去10年平均の約4割にとどまった。今年も7割程度と平均よりも少ないが、昨年に比べると23区で1・6倍、多摩地域で1・8倍、都内全域では1・8倍になると見込まれる。
都健康安全研究センターによると、花粉の飛散量は前年6~7月の日照時間に左右される。日照時間が長いと花芽の成長が促進され、飛散量が増える傾向にあるという。昨年6~7月の日照時間は期間を通じて前年並みだったが、スギの花芽が成長を始めるタイミングの6月初旬だけ長く、飛散量の増加につながると予測されるという。
都のサイト「都アレルギー情報navi」では、花粉の観測結果を連日公表している。