大津中2自殺 元同級生の賠償確定 いじめと因果関係

最高裁判所=東京都千代田区(伴龍二撮影)
最高裁判所=東京都千代田区(伴龍二撮影)

 平成23年に大津市で市立中2年の男子生徒=当時(13)=が自殺したのはいじめが原因だとして、両親が加害者の元同級生らに損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(小池裕裁判長)は、両親側の上告を退ける決定をした。21日付。自殺といじめの因果関係を認定した上で、元同級生2人に計約400万円の支払いを命じた2審大阪高裁判決が確定した。

 31年の1審大津地裁判決は、過去の同種訴訟とは異なり、いじめの被害者が「自殺に及ぶことは一般に予見可能」と判断。いじめ行為をした元同級生に賠償責任があると認めた。昨年の2審判決も同様の考えで因果関係を認め、被害者側に救済の道を開く画期的判断とされた。

 訴訟で元同級生側は「遊びだった」などと主張したが、1、2審とも、殴る蹴る▽持ち物を壊す▽財布を隠す▽制汗スプレーを使い切るまで吹き付ける▽ハチの死骸を食べさせようとする-などの行為をいじめと認定。「いたずらを大きく逸脱するもので、孤立感・無価値感の形成に結び付いた」などと結論付けた。

 賠償額をめぐっては、1審が計約3750万円としたのに対し、2審は両親側も家庭環境から男子生徒を精神的に支えられなかった過失があるとして、損害額から4割を減額。市からの和解金なども差し引き、賠償額を約400万円とした。両親側が過失による減額などをめぐって上告していた。

 両親は24年、元同級生3人と市などに計約7700万円の賠償を求めて提訴。市は「いじめが自殺の直接的な要因となった」とする第三者委員会の調査結果を受け、和解金を支払い、適切な対応をとらなかったことを謝罪する内容で27年に和解していた。

 男子生徒の自殺問題は「いじめ防止対策推進法」成立のきっかけとなった。

 大津中2自殺問題 平成23年10月、大津市立中学2年の男子生徒=当時(13)=が自宅マンションから飛び降り自殺。学校が実施した全校生徒アンケートでいじめが発覚したが、市教育委員会は当初いじめと自殺の因果関係は不明とし、両親が提訴。大津家裁は元同級生3人の暴行などの非行事実を認定し、2人を保護観察処分、1人を不処分とした。問題をきっかけに「いじめ防止対策推進法」が制定された。

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