児童虐待~連鎖の軛 第4部④

ステップファミリー 血のつながらない父の葛藤

ステップパパの研究会。当事者らが集まり、家族の形について意見が交わされている=東京都江戸川区、令和元年11月
ステップパパの研究会。当事者らが集まり、家族の形について意見が交わされている=東京都江戸川区、令和元年11月

父親として早く認められたい-。昨年8月、20~40代の男性7人が、テレビ電話を使いオンライン上に集まった。いずれもシングルマザーと再婚するなどし、血のつながらない子供と暮らす。いわゆる「ステップパパ(養継父)」たちだ。

この日、テーマにあがったのは「本当のお父さんじゃないくせに」という子供からの言葉だ。

「血のつながりがない分、いい父親になろうと何年も努力した。それだけにショックだった」。18歳の長女から実際に言われたという男性が語ると、別の男性も「心の準備はしていても、いざ言われると平常心ではいられないかも」と不安を吐露した。

暗い雰囲気になりすぎず、ときに冗談も言いつつ、ざっくばらんに自身の経験や素直な思いを語り合う。いずれも悩みの根底には、家庭内で理想とする父親としての居場所を切実に模索する純粋な思いがある。

殺害の動機

この集まりは、横浜市の会社員、押田一平さん(33)が一昨年に立ち上げた「ステップパパの研究会」。同じ境遇の父親らが、オンラインやカフェなどに10人ほどで集い、交流する。押田さん自身はシングルマザーと結婚し、血のつながらない10歳の息子を育てている。

立ち上げたきっかけは、さいたま市見沼区で一昨年9月に起きた小4男児殺害事件だ。殺人容疑などで逮捕された継父(33)は「『本当の父親じゃないのに』と言われ立腹した」と、動機を語ったとされる。殺害された男児は、押田さんの息子と同い年だった。