一般人のワクチン接種、5月開始想定 16歳以上対象

ファイザーのワクチン(ロイター)
ファイザーのワクチン(ロイター)

 政府が新型コロナウイルスのワクチンをめぐり、医療従事者や高齢者、基礎疾患がある人、高齢者施設の従業員への優先接種に続く一般の人への接種開始時期を5月頃と想定していることが19日、分かった。接種対象を当面「16歳以上」とする方向で最終調整していることも判明した。このほか、感染拡大の影響でイベントを延期または中止した事業者に最大2500万円を支援する方針を決めた。

 政府は2月下旬から同意を得た医師や看護師ら医療従事者約1万人に接種し、安全性を確認した上で、コロナの診療などに当たる医療従事者に接種。重症化のリスクが高い65歳以上や基礎疾患のある人には4月末をめどに終わらせたい考えだ。一般の人については、6~7月頃が接種のピークを迎えるとしている。

 接種対象を16歳以上にする方向となっているのは、海外の治験で16歳未満の十分なデータがないためで、米英両国も対象を16歳以上にしている。

 政府は米製薬大手ファイザーと6月末までに6千万人分の供給を受けることで基本合意しており、承認に向け審査を進めている。他の先進国で承認されていることを条件に、国内の大規模臨床試験を省略して審査を迅速に進める「特例承認」が適用される見込み。

 田村憲久厚生労働相は19日の記者会見で、菅義偉(すが・よしひで)首相が明言した2月下旬までの接種開始に向けて作業を急ぐ考えを表明した。「2月中旬ごろまでに承認が出ないと対応できないので、段取りはそこを念頭に置いている」と述べた。

 首相は自民党の二階俊博幹事長と官邸で会談し、新型コロナの感染拡大防止に向け「政府の責任でしっかり対応したい」と伝えた。

 また、政府全体の調整を担う河野太郎ワクチン担当相は会見で「安全で有効なワクチンを一人でも多く、一日でも早く接種できるよう、全力を尽くしたい」と強調。今後の取り組みに関しては「役所に限らず、全ての関係するところからヒアリングしたい」と述べ、関係省庁に加え、医療機関や自治体などから幅広く意見を聞く考えを示した。

 厚生労働の山本博司、内閣府の藤井比早之の両副大臣を補佐役に充てる意向も明らかにした。

 イベント事業者への支援は、緊急事態宣言を発令した11都府県が対象で、チケットの払い戻しや会場のキャンセルなどの費用が申請できるという。