世界的半導体不足で自動車減産、新型コロナで需要急変への対応困難  (2/2ページ) - 産経ニュース

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世界的半導体不足で自動車減産、新型コロナで需要急変への対応困難  

 今回は、新型コロナ禍で需要が伸び、先に受注していた家電や通信向け半導体を増産していた。そこに自動車生産が数カ月で急激に増減したため、ファウンドリーは自動車向けの受注に十分に対応しきれていないという背景がある。

 業界関係者によると、自動車向けは安全性を重視し故障の少ない製品が使われることが多いという。英調査会社オムディアの杉山和弘コンサルティングディレクターは「性能が同程度の自動車向けと需要が増えた家電向けなどが競合した可能性がある」と指摘する。

 半導体は製造工程が多く、新たなラインを組むには数カ月以上かかり、市場逼迫(ひっぱく)の状況は「1年くらい続くのではないか」(杉山氏)とみられている。

 事態が長期化して困るのは半導体の調達を海外メーカーに頼る日本企業だ。半導体市場は米国や韓国のメーカーが席巻しており、ファウンドリーも「台湾積体電路製造(TSMC)」など海外勢が台頭する。

 政府は「各国の状況を常に注視している」(経済産業省関係者)と当面は静観する構え。杉山氏は「新型コロナのような危機的状況も想定した在庫計画が必要だ」と警鐘を鳴らす。

(桑原雄尚)