裁判長、原告人生に「痛み感じ」 小島さん募る悔しさ 旧優生保護法訴訟

旧優生保護法下での強制不妊手術を巡る判決後、掲げられた「不当判決」の垂れ幕と原告の小島喜久夫さん(左)。札幌地裁は旧法を違憲と判断したが、損害賠償請求は棄却した=15日午後3時46分、札幌地裁前
旧優生保護法下での強制不妊手術を巡る判決後、掲げられた「不当判決」の垂れ幕と原告の小島喜久夫さん(左)。札幌地裁は旧法を違憲と判断したが、損害賠償請求は棄却した=15日午後3時46分、札幌地裁前

 子供を産む選択肢を奪った国に謝ってほしいとの思いは届かなかった。旧優生保護法をめぐる訴訟で札幌地裁は15日、原告の小島喜久夫さん(79)の訴えを退けた。広瀬孝裁判長は判決を言い渡す直前まで思い悩んだことを付言したが、小島さんは「そこまで言ってなぜ認めてくれないのか」と悔しがった。

 一連の訴訟で、小島さんは実名を公表した最初の原告だった。広瀬裁判長が法廷で、請求を棄却すると告げると、小島さんは険しい目つきに。広瀬裁判長が付言で「法律の壁は厚く(請求を認めようにも)60年はあまりに長かった。原告の人生に痛みを感じ、判決直前まで議論を重ねた」と語り掛けると、初めて裁判長に視線を向けた。

 小島さん側は控訴する方針。判決後、小島さんは会見で「3年間1日も裁判を忘れることなくやってきた。諦めず勝訴を目指す」と話した。妻の麗子さん(78)は「気落ちせず元気にやってほしい」と励ました。