オホーツク海低温で梅雨の降水増 西日本豪雨に影響か

 オホーツク海が低温になると南側の太平洋高気圧が発達し、日本の梅雨の降水量が増えるとのシミュレーション結果を、三重大の立花義裕教授(気象学)らのチームがまとめ、14日発表した。平成30年7月の西日本豪雨時のオホーツク海は平年より約2度低く、甚大な被害につながった可能性がある。

 立花教授によると、夏でも海氷に覆われるオホーツク海は水温が低く、太平洋との温度差が大きいほど、上空の空気の温度差も大きくなる。すると偏西風が強まり、太平洋高気圧が発達して、日本上空に高温多湿な空気が流れ込む。梅雨前線が活発となり降水量が増えるという。

 温暖化が進むと、オホーツク海の水温はそれほど変わらないのに対し、太平洋の水温は上がるため温度差が大きくなり、梅雨の降水量がさらに増える可能性がある。

会員限定記事会員サービス詳細