京都発91歳ラストサムライはオンラインでリンゴ斬り

 これまでズームを使ったことはなかったが、知人に教えを請いながら操作方法を習得。10月から講師を務めた講座では、計10回で200人近くが受講した。さらに、過去にツアーを企画した旅行会社や参加者らと連絡を取り合い、新型コロナ収束後の新たなガイドツアーのあり方を模索する。「世界各国の人とやりとりしているし、ユーチューバーのインタビューも受けた。ネットでの活動の手応えも素晴らしいね」と話す。

 こうした反骨精神を支える原点の一つが、バブル崩壊と円高で迎えた危機だ。14年間で13万人もの集客を記録したサムライショーは、平成のバブル崩壊と急激な円高で外国人客が激減したことで休止。京都市内の自宅を引き払うことを余儀なくされた。

 ただ、「自分の企画で誰かを喜ばせたい」との熱意の灯は消えず、訪日客の増加を機に、80歳を過ぎた平成24年ごろからサムライ姿でのツアーを企画。訪日客からの絶大な支持を集め、見事に復活を遂げた。「他にも数多くの危機があったが、誠意と努力さえ心掛ければ何とかなる。そう思ってひたむきにやってきた」と振り返る。

大阪万博まで現役で

 2025年大阪・関西万博まではガイドを続けるつもりだが、新型コロナ収束が見えない中で、更なる一手を考えている。「ガイドで使えるジョーク集をDVDにしようと思っている。優秀なガイドは大勢いるが、ユーモアに欠ける人が多い。笑わせながらガイドできる指南書のようなものを作ったら売れるんちゃうかな」。卒寿を過ぎてなお、サムライの目は輝き続ける。