【2021衆院選】公明 選挙区転出厳しい戦い 広島3区で与党内しこりも - 産経ニュース

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2021衆院選

公明 選挙区転出厳しい戦い 広島3区で与党内しこりも

 9つの選挙区で候補者を擁立し、比例で20以上の議席を確保してきた公明党は今回初めて、広島3区に斉藤鉄夫副代表=比例中国=を立てることを決めた。山口那津男代表は4日、党の仕事始め式で「ぜひとも政党としての重要な戦いである選挙に大勝利したい」と決意を示した。

 全10選挙区での当選と比例議席の上積みを目指すが、斉藤氏を含め3人が比例から選挙区に移るため厳しい選挙戦は避けられない。特に広島3区は、同区選出で、一昨年の参院選をめぐる公職選挙法違反事件で元法相の河井克行被告が自民党を離党したことがきっかけとはいえ、公明が自民との調整を待たずに公認を決定したことから、連立与党が分裂含みの状態となっている。

 斉藤氏は選挙への準備を着々と進めるが、自民党広島県連も公募で決めた新人候補を擁立する構えを崩さず、一本化に向けた協議が続く。自民側が選挙区を譲ったとしても、両党間に感情的なしこりが残れば自民側の支援は鈍り、当選はおぼつかなくなる。

 東京12区と神奈川6区にそれぞれ転じた岡本三成元外務政務官=比例北関東=と遠山清彦元財務副大臣=比例九州=も「新人」として選挙区内での浸透を急ぐ。岡本氏は現職の太田昭宏前代表の後継だが、遠山氏は前回平成29年衆院選で落選した上田勇元財務副大臣を継ぐ形で、「劣勢からの苦しい戦い」(幹部)になる。

 比例票の積み上げも、大きな課題だ。旧民主党に政権を奪われた平成21年衆院選でも805万票を獲得したが、政権を奪回した24年衆院選は711万票まで減少し、29年衆院選は700万票を割り込んだ。

 山口氏が先月22日の記者会見で「比例でもこれまでの得票傾向をはね返すような取り組みで挑みたい」と述べたのは、こうした得票数の推移を念頭に置いている。支持母体の創価学会を中心とする支援者の高齢化が背景の一つとみられ、学会関係者は「選挙での運動量が低下している」と分析する。

 直近の29年衆院選は、自民と合わせて3分の2以上の議席を確保したが、公明単独では選挙区を1つ落としたうえ、比例も5議席減らし、公示前の議席を維持できなかった。衆院解散・総選挙は東京五輪・パラリンピック後の秋との見方も出ているが、公明幹部は「いつ選挙があっても、楽な戦いにはならない」と気を引き締めている。

(力武崇樹)