異論暴論

正論2月号好評販売中 武漢ウイルス、「隠滅」指示全文

正論2月号 中国の「隠滅」指示全文
正論2月号 中国の「隠滅」指示全文

■これが中国のやり方

中国・武漢で新型コロナウイルスが広がり始めてから1年。当初は中国当局も「武漢肺炎」と称していた武漢ウイルス感染で世界が混乱する中で、中国はいち早く感染を押さえ込んだとされ、昨年の経済成長率もマイナス転落を回避。武漢ウイルスの起源について、中国は▽一昨年10月に武漢で開かれた各国の軍人によるスポーツ競技大会の際に米国人が持ち込んだ▽輸入された冷凍食品によって武漢に入ってきた-などと珍説を主張してきた。日本国内でも武漢ウイルスについて「1年たってみれば中国の対策は出色だ。隠蔽(いんぺい)と証明できる材料も乏しい」と中国を評価する識者が現れるまでになっている。しかし、本誌編集部は、中国による「隠蔽と証明できる材料」といえる文書を発掘した。

実は昨年5月、ポンペオ米国務長官が記者会見で「(中国の)国家衛生健康委員会は1月3日にウイルス・サンプルの破壊を指示していたのだ」と、中国当局による通知文書の存在を指摘していた。今回、紹介するのは同委員会文書の全文だ。文書では、武漢ウイルス関連の情報について「いかなる機構も個人も」「勝手に対外公表してはならない」とされている。武漢市内でSARS(重症急性呼吸器症候群)に似た症状の患者が急増している事実を医師仲間で情報共有して処分された眼科医、李文亮氏(のちに武漢ウイルスで感染死)のような告発は規制され、感染の爆発的拡大が進んでしまった。先の文書の存在を報道し、李文亮医師へのインタビューを敢行したニュースサイト「財新ネット」の社長に対する、元中国共産党幹部からの恫喝(どうかつ)文書も本誌はあわせて掲載している。中国当局による武漢ウイルスもみ消し工作の全容をご覧(らん)ください。(溝上健良)

発行:産経新聞社。特別定価980円。定期購読(年間9480円、送料無料)は富士山マガジンサービスまで。 フリーダイヤル 0120・223・223

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