鶏卵大手元代表、吉川元農水相に計1800万円

広島県福山市の「アキタフーズ」
広島県福山市の「アキタフーズ」

 鶏卵生産大手「アキタフーズ」(広島県福山市)グループの元代表(87)が衆院議員を辞職した吉川貴盛元農林水産相(70)に現金を提供したとされる事件で、吉川氏が平成27年以降、元代表から計1800万円を受け取った疑いのあることが2日、関係者への取材で分かった。このうち、大臣在任中の500万円について、東京地検特捜部が収賄容疑での立件を視野に捜査を進めているもようだ。

 関係者によると、吉川氏は農水相在任中の30年10月~令和元年9月、3回にわたり、元代表から大臣室などで現金計500万円を受け取ったとされる。このほか、大臣就任前と退任後にも複数回にわたって現金を受領しており、総額は1800万円に上る疑いがあるという。

 元代表は家畜にとってストレスの少ない飼育環境を目指す「アニマルウェルフェア」(AW)などについて、長年にわたり農水族議員に業界の要望を伝えていた。元代表は「業界のためだった。違法な金だった」などと現金提供を認めている。吉川氏は現金の受領を認めた上で「預かっただけで、元代表が一方的に現金を置いていった」などと弁解しているという。

 特捜部などは昨年12月25日、収賄と政治資金規正法違反容疑で、吉川氏の地元・札幌と衆院議員会館の両事務所を家宅捜索していた。アキタ社が吉川氏のパーティー券約300万円分を購入しながら名義を複数の個人と偽り、政治資金収支報告書への記載を避けていた疑いも浮上している。