感涙、暖かい拍手に包まれて 片岡愛之助、歌舞伎の未来へ

感涙、暖かい拍手に包まれて 片岡愛之助、歌舞伎の未来へ
感涙、暖かい拍手に包まれて 片岡愛之助、歌舞伎の未来へ
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 いま、最も勢いのある歌舞伎俳優だ。古典歌舞伎はもとより、新作歌舞伎、ドラマや映画、ミュージカルまで、軽やかに、華やかに、多彩な魅力を発信する。「自己満足ではなく、お客さまが喜び、楽しんでくださるお芝居を作り続けたい」。今年も快進撃は続く。

 昨年、社会的ブームを呼んだドラマ「半沢直樹」(TBS系)。8年前の第1弾に続き、おねぇキャラの金融庁の検査官、黒崎役で出演、強烈な個性と演技で再び大反響を呼んだ。

 「一段とパワーアップしてたでしょ」とニヤリ。「いきなり、『直樹』って呼びかけてウインクまでして、おねぇ感全開でしたからね」

 同作には、愛之助をはじめ、市川猿之助、香川照之(市川中車=いちかわ・ちゅうしゃ)、尾上松也という4人もの歌舞伎俳優が出演。「顔芸」と呼ばれるなど歌舞伎の演技術をアレンジした姿が評判だった。

 「主演の堺雅人さんと話していたんですよ。この勧善懲悪の展開はもう、スーツ時代劇ですよねって」とにこやかに話す。

 「歌舞伎以外のお仕事も刺激的でとても大切です。ただ僕としては、テレビを見て僕を知ってくださった方が、一度歌舞伎を見てみたいと思っていただけるのが理想なんです」

 すべては歌舞伎のため。それが愛之助のスタンスである。

 コロナ禍で誰もが苦しんだ昨年。自身も約半年間、歌舞伎公演やドラマの撮影が中止になり、家で芝居の資料の整理などをして過ごす日が続いた。「いつ舞台が再開してもいいように、自転車に乗ったりウオーキングをしたりして足腰を鍛えていました」

 そんななか、昨年8月、東京の歌舞伎座で公演が再開。第一部で「連獅子(れんじし)」の親獅子の精を勤めた。くしくも再開後、最初に歌舞伎座の舞台に登場したのが愛之助だった。