ワクチンどうなる、治療薬は? コロナとの闘い続く(1/3ページ) - 産経ニュース

メインコンテンツ

ワクチンどうなる、治療薬は? コロナとの闘い続く

 昨年1月に初めて国内で感染者が確認された新型コロナウイルスは、1年間にわたって猛威をふるい、3度の感染の波を作りながら多くの命を奪ってきた。ただ、ウイルスと闘うための武器もそろい始めてきている。多くの経験から治療法が見いだされ、効果があるとみられる薬も分かってきた。そして、切り札として期待されるワクチンの開発も相次ぎ、接種に向けた準備が進められている。希望の光が差し始めた中で迎えた令和3年。日本はどのようにコロナと対峙していくことになるのか。

■ワクチン、2億9000万回分確保へ

 日本政府は、米製薬大手ファイザー、米バイオテクノロジー企業モデルナ、英製薬大手アストラゼネカの3社から新型コロナウイルスのワクチン計2億9千万回分(接種は1人2回)の供給を受けることで合意。供給が順調に進めば全国民分を確保できる計算だ。

 このうちファイザーは昨年12月に厚生労働省に薬事承認を申請。6月末までに1億2千万回分の供給を受ける予定だ。政府は安全性や有効性などの審査を迅速に行い、年度内の接種開始を目指す。モデルナからは今年上半期に4千万回分、7~9月に1千万回分の供給を受ける。アストラゼネカとは今年初頭から1億2千万回分の供給を受け、うち3千万回分は3月までの供給で基本合意している。

 接種への懸念はないか。

 ファイザーが実施した臨床試験で重い副反応は報告されていない。臨床結果では2回接種後の18~55歳のうち、疲労感が約59%、頭痛が約52%、38度以上の発熱が約16%あった。また、欧米では接種後にアレルギー反応を示した事例が報告された。

 一方、感染力が高いとされる変異種のウイルスも確認されている。

 ファイザーやモデルナが開発したワクチンはウイルスの遺伝情報(タンパク質の設計図)を伝える「mRNA」という物質を人工的に作って投与する新しいタイプ。投与すると体内でウイルスの一部を構成するタンパク質ができるため、これに免疫が働き、抗体ができる。万が一、ウイルスが大きく変異しても、遺伝情報を使ったワクチンであれば、培養などのプロセスが必要な従来のワクチンより短時間で新ワクチンを製造できる。