安蘭けい「世界を変える」信念を 2月上演「オスロ」

舞台「OSLO(オスロ)」に出演する安蘭けい =東京・北新宿(酒巻俊介撮影)
舞台「OSLO(オスロ)」に出演する安蘭けい =東京・北新宿(酒巻俊介撮影)

 イスラエルとパレスチナの指導者が和平交渉に合意した1993年の「オスロ合意」。この歴史的合意を成し遂げるまでの5カ月間を実話を元に描いた舞台「Oslo(オスロ)」が2月、上演される。2017年トニー賞演劇作品賞など米演劇界で高く評価された話題作の日本初演で、夫とともに合意を実現させるノルウェーの外交官、モナを演じる。

 「世界を変えようと信念を持って恐れず立ち向かった夫婦の物語。政治の話だと思うと難しいけれど、人間性というところからアプローチしていけば深みが出る」と稽古に臨む。「政治性と人間性」は、演出の上村聡史さんも作品の肝に挙げる点だ。

 日本人の中東への関心は決して高くない。オスロ合意と聞いても、背景まで理解できる人は少ないだろう。ただ、「困難なことに立ち向かう姿は別のことに置き換えて共感できる」と見どころを語る。

 物語の時代から30年近くがたち、中東では合意の理念はすっかり薄れてしまった。それでも、当時の人々が行動したからこそ今の世界があるのだと理解できたとき、台本を読みながら涙が止まらなかったという。

 「世界を変えるために行動を起こすことは、いつの時代にも求められる」とコロナ禍の日本で今、この作品をやる意義を感じている。(道丸摩耶)

 〈あらん・けい〉 滋賀県出身。平成18年、宝塚歌劇団星組男役トップスターに就任、21年退団。ミュージカル「サンセット大通り」「アリス・イン・ワンダーランド」で25年、第38回菊田一夫演劇賞を受賞。近年の主な出演作に舞台「変半身」、ミュージカル「ビリー・エリオット」など。

 〈あらすじ〉

 ノルウェーの社会学者、テリエ(坂本昌行)と外交官の妻、モナ(安蘭けい)は、中東で武器を手にした少年たちに会う。地域に平和を実現したいとの思いにつき動かされたふたりは、イスラエルとパレスチナ解放機構(PLO)に働きかけ、和平実現のため奔走することになる。

 2月6日~23日、東京・新国立劇場中劇場。問い合わせはサンライズプロモーション東京(電)0570・00・3337(平日12~15時)。宮城、兵庫、福岡、愛知公演あり。