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テレビ報道で進むAI活用 人手不足補う

TBSが開発した字幕付与システム「もじぱ」を操作するオペレーター。改行カ所を直すなどの手直しをモニター上で行い、字幕を完成させる(萩原悠久人撮影)
TBSが開発した字幕付与システム「もじぱ」を操作するオペレーター。改行カ所を直すなどの手直しをモニター上で行い、字幕を完成させる(萩原悠久人撮影)

 テレビ局の報道現場で、AI(人工知能)技術の活用が進んでいる。TBSは先月、昼のニュースの字幕にAIの音声認識技術を使った新システムを導入。NHKでは10月から、国際ニュース番組のナレーションの一部を合成音声システムで行っている。少子高齢化による人手不足が進む中、これまで人力で行ってきた作業をAIに託すことで、業務の効率化や働き方改革につなげる狙いだ。(道丸摩耶)

手で打つより早く正確なニュース字幕

 アナウンサーが読み上げるニュースが、AIの音声認識によって次々と文字になり、モニターに表示される。「1面の雪化粧」を「一面」に直すなど、オペレーターが表記や同音異義語のミス、言葉の途中での改行などをモニター上で修正。TBSが開発し、11月から昼のニュースで使用されている生放送字幕付与システム「もじぱ」は、わずか数秒の遅れで生放送の字幕をテレビに表示できる。AIの変換精度は、ここ数年で飛躍的に向上しているという。

 同社メディアテクノロジー局の松本隆矢さんは、「これまでは3人がチームになってニュースを耳で聞き、順番に文字に打って字幕を作っていた。新システムでは1人で字幕が完成する」と話す。オペレーターの奥村雄飛さんも「手で打つより早く正確なニュース字幕ができる。疲労度も少ない」と評価する。

スタッフ少ない地方局での利用想定

 同社がシステムを開発した背景には、音声が聞き取りにくい障害者や高齢者が情報を得られるよう、テレビ番組の字幕普及を推進する総務省の指針がある。指針では、キー局に限らず地方局でもなるべく字幕を付けるよう求めるが、スタッフが少ない地方局では字幕を打つ人員を確保するのが一苦労だ。新システムは、こうした地方局での利用も想定する。

 さらにTBSは、同じ音声認識AI技術を使って、音声の文字起こしを行うウェブアプリ「もじこ」を開発。「報道の現場にいたとき、インタビューの文字起こしが大変だった。『もじこ』があれば現場の負担軽減になる」と同社ICT局の小林祥子さん。社内利用だけでなく、企業向けに販売し収益化する。