「鬼滅の刃」 質、コロナ禍…変わる興行スタイルで歴代一位に(1/2ページ) - 産経ニュース

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「鬼滅の刃」 質、コロナ禍…変わる興行スタイルで歴代一位に

映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」より((c)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable)
映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」より((c)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable)

 アニメーション映画「劇場版『鬼滅(きめつ)の刃(やいば)』無限列車編」の興行収入が27日までに324億円7千万円に達し、「千と千尋の神隠し」(平成13年)の316億8千万円を抜き、国内の歴代1位になった。

 「鬼滅の刃」は、漫画家の吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)さんが「週刊少年ジャンプ」誌に連載した漫画が原作。大正時代を舞台に、鬼に家族を殺されたうえ妹を鬼にされた少年が、妹を人間に戻すため鬼たちと戦う。人気に拍車をかけたテレビアニメ版の続編エピソードを映画化した。

 10月16日から最初の3日間だけで興収46億円を稼ぎ出すスタートダッシュを決め、その後も10日間で100億円超え、24日間で200億円超え、59日間で300億円超えと次々と最速の記録を更新し続けている。映画は10億円がヒットの目安とされる。「鬼滅の刃」は1本ですでに30本分を稼いだことになる。

■作品に質とコロナ禍

 映画は集英社、ソニー・ミュージックエンタテインメントの映画関連の子会社であるアニプレックス、アニメーション制作のユーフォーテーブルの3社が製作し、アニプレックスと東宝が共同配給している。

 東宝の市川南常務は、「友情、家族への思い、敵である鬼の内面のドラマなど、日本人の琴線に触れるテーマ性があることが国民的ヒットの理由」と説明する。また、「洋画が公開延期となり、全国の映画館のスクリーン数と上映回数を最大に確保できた。また、在宅でコミックの読者とアニメ視聴者数が激増する中で公開できた」と、コロナ禍の特殊な状況が大きく作用していると付け加える。

 映画ジャーナリストの大高広雄さんも、「もともと100億円は見込まれていた作品だが、それをはるかに超えた。作品の質とコロナの状況が重なり生まれた記録であることは確か」と話す。