【経済インサイド】富士通 コンサル型ビジネスでインフルエンサーに DX企業への転換に挑む (3/3ページ) - 産経ニュース

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経済インサイド

富士通 コンサル型ビジネスでインフルエンサーに DX企業への転換に挑む 

一方で、今井社長は「会社全体のコンサル能力はまだ6、7割」と自社の実力を冷静に見ている。顧客とのコミュニケーションを標準化し、グローバルで幅広い業界に展開する米アクセンチュアとの差はまだ大きい。富士通本体の課題でもあり、コンサル能力のアップがDXを核とした成長戦略のカギとなる。

これまで富士通はメインフレーム(汎用機)や通信機器、パソコンなどのハードウエアの提供や、システム構築を担うシステムインテグレーション(SI)ビジネスを事業の柱としてきた。半導体や携帯電話など不採算事業からの撤退を進めてきたため、売上高は減少傾向が続いている。営業利益率も過去10年は2、3%台で推移してきたが、令和2年3月期は5・5%となるなど構造改革の成果も出ている。

そうした中で、DX企業への転換を決めた理由について、時田社長は「これまでの取り組みに顧客や社会は高い評価をしてくれなかった。富士通の持つ能力を発揮できていなかった」と打ち明ける。強い危機感を抱いていた時田社長は平成29年から2年間駐在していたロンドンで、現状から脱却するには何が必要なのかと考え、DXを中心とする会社への転換を描いていた。

ただ、既存事業の信用が揺らげば、DX企業としての成長戦略も影響が避けられない。東証の大規模システム障害は3度目。富士通はその全てに関係している。変革と安定をうまく両立させる課題解決策が求められている。

(経済本部 黄金崎元)