紀平がついに決めた!大技の4回転サルコー成功で全日本2連覇

女子フリーで演技する紀平梨花 =27日、長野市・ビッグハット(代表撮影)
女子フリーで演技する紀平梨花 =27日、長野市・ビッグハット(代表撮影)

 フィギュアスケートの全日本選手権最終日が27日、長野市ビッグハットで行われ、紀平梨花が2連覇した。

 演技の幕開けから観客の視線をくぎ付けにした。

 紀平がフリー冒頭に組み込んだのは4回転サルコー。「跳べないと次に進めないくらい、跳ぶしかないという気持ちだった。今までやってきたことを全て出せた」と自賛したジャンプは、3点以上の大幅な加点も引き出した。昨年12月のグランプリ(GP)ファイナルで転倒した大技を、ついに実戦で文句なしの初成功に導いた。

 今年はスイスを拠点に練習。コロナ禍で試合がない分、筋力トレーニングに重点的に取り組んだ。効果はてきめん。スケート靴の状態が気になる繊細さを持つ18歳が、「悪い靴に気付かないくらい、筋力で跳べるようになった」と高い跳躍につながる脚力を手にした。

 25日のSPを首位スタート。フリーで投入を決めた4回転サルコーは、その後の公式練習、さらに演技直前の6分間練習でもきれいに着氷し、好感触をつかんで本番に臨めた。

 スイスで指導を受ける五輪男子銀メダリストのステファン・ランビエル氏が手掛けた人気ドラマ、「コウノドリ」のテーマ曲のフリーはその後も大きなミスはなし。今年の全日本を締めくくるにふさわしい会心の演技になった。フリーもトップの154・90点。滑り終えた直後から自然と笑みがこぼれ、氷上で右手を突き上げた。

 すでに4回転を操るロシア勢が牽引(けんいん)する「時代」に、紀平が対抗できる大きな武器を手にした堂々の2連覇達成だった。(田中充)