ソウルからヨボセヨ

コロナ禍で変化への期待

新型コロナウイルスの感染再拡大後、活気を失ったソウルの中心街・明洞=20日(聯合=共同)
新型コロナウイルスの感染再拡大後、活気を失ったソウルの中心街・明洞=20日(聯合=共同)

 新年は丑(うし)年。こうした干支(えと)は中国由来だから韓国でもそういうが、年末年始という時間の変化には日本人ほど意味付けはなく、新年の干支へのこだわりはあまりない。年賀状交換も日本ほどではない。

 今年はコロナ禍で忘年会(送年会)は軒並み中止だが、同じく新年元旦の「初日の出」観光も当局の指示で全面禁止となった。

 初日の出が拝める東海岸の浜辺にはすでにロープが張ってあり立ち入り禁止だし、頂上で初日の出を迎える登山も禁止となった。忘年会と同じく「初日の出」を拝むのは元は日本文化。近年は東海岸の地域が冬の観光商品としてPRしており、マイカー時代もあって人気の年越し風景になっていた。

 年越しもそうだが、新年に初詣、初夢、初風呂、初釜、初荷、書き初め…など「初」をつけて気持ちを新たにするのは韓国にはない日本的風習だ。今年はずるずるコロナ禍が続いているので、当地の人々にとってはいっそう気分があらたまらない。

 日本では「モー」と鳴く牛が韓国では「ウンメー」と鳴く。韓国での牛のイメージはどこかどっしりしていて安定感と富の象徴みたいなところがある。日本人ほどには干支に運勢を仮託する風はないが、それでも今年は新年に向け変化の期待が強い。(黒田勝弘)