《独自》無戸籍の親子宅で母親餓死 大阪 「助け求められず」 - 産経ニュース

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《独自》無戸籍の親子宅で母親餓死 大阪 「助け求められず」

餓死した無戸籍の高齢女性が発見された民家=大阪府高石市(小松大騎撮影)
餓死した無戸籍の高齢女性が発見された民家=大阪府高石市(小松大騎撮影)

 大阪府高石市の民家で9月、住人の高齢女性が餓死していたことが24日、分かった。女性は40代とみられる息子と2人暮らしで、いずれも無戸籍だった。息子も衰弱して一時入院し、「無戸籍だったので助けを求められなかった」などと周囲に話しているという。

 近所の住民ら関係者によると、9月22日朝、高石市綾園の民家で、「母親が亡くなった」と息子が近所の男性に連絡。男性が自宅を訪ねたところ、住人の高齢女性が布団の上で倒れており、消防などに通報したが、やせ細っており餓死していた。

 女性は生前、「宮脇奈々美」と名乗り、死亡時で78歳だったとみられる。長崎県出身とみられるが、戸籍がない経緯は不明。息子も無戸籍で49歳とみられる。

 女性は内縁の夫と息子と3人暮らしだったが、4年ほど前に夫が死亡。最近になって歩けなくなった女性を息子が介護していた。夫の遺産で生活していたが底をつき、最後は水や塩を与えていたという。

 息子も衰弱しており、一時入院。「無戸籍だったので助けを求められなかった」などと話している。無戸籍の家庭と把握していたかなどについて、高石市はこれまでの取材に「事実関係を調査中」としている。

 民間支援団体「民法772条による無戸籍児家族の会」の井戸まさえ代表は「全国には無戸籍の人たちが少なくとも1万人いると推計される」と指摘。「戸籍がなくても生活保護などの支援は受けられる。抱え込まず、周囲の人に相談してほしい」と話している。