久米民之助邸が群馬・沼田に移築、ふるさと納税で寄付募集、年末まで

久米民之助邸が群馬・沼田に移築、ふるさと納税で寄付募集、年末まで
久米民之助邸が群馬・沼田に移築、ふるさと納税で寄付募集、年末まで
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 群馬県沼田市出身で、明治、大正時代に活躍した実業家、久米民之助(1861~1931)が大正期に暮らした都内にある洋館が沼田市に移築することが決まった。洋館が解体されると聞いた保存活動団体が市に相談し、市が移築を決定した。移築費用の一部を、ふるさと納税による寄付でまかなう予定だ。

 久米は、沼田藩士の家に生まれ、宮内省に入り二重橋の設計に携わった。その後、建設会社の経営や有名企業の創設なども手がけ、衆院議員も4期務めた。晩年、私財を投じて沼田城跡を買い取り、近代公園に整備したうえ、旧沼田町に寄付したことでも知られる。

 移築される洋館は、大正時代初期に渋谷区代々木上原に建築。木造平屋の屋根裏部屋付きで幾何学模様の外観を採用した。広大な庭園に向けて設けられていたテラスが印象的な造りとなっている。

 移築は、洋館の所有者が解体を決めたことを知った保存活動団体が、市に相談。横山公一市長らが出向き、「当初の名残が残っており、復元が可能」と判断し移築を決めた。市は「大正ロマンのまち」として、市が旧沼田貯蓄銀行などの歴史的建造物を集中的に移築している上之町の一角に移築する予定で、中心市街地の活性化につなげたい考えだ。

 沼田市歴史資料館の高山正館長は「鉄道、水道の敷設にも尽力した久米の功績をしのぶ場所がなかったので、今回の移築は意義がある」と話している。

 市は、移築に伴い、解体や用地取得、設計費などにも費用を充てるクラウドファンディング型ふるさと納税「ふるさとチョイス ガバメントクラウドファンディング」による寄付を募っている。目標金額は1千万円で、募集は31日まで。22日現在、386万5千円の寄付が集まっている。来年度にも復元工事を進め、令和4年度の完成を目指す。