EU欧州委、GAFAなど巨大IT企業への規制2法案発表

 巨大IT規制法案について記者会見するベステアー欧州委員会執行副委員長=15日、ブリュッセル(ゲッティ=共同)
 巨大IT規制法案について記者会見するベステアー欧州委員会執行副委員長=15日、ブリュッセル(ゲッティ=共同)

【ロンドン=板東和正】欧州連合(EU)欧州委員会は15日、自社サービスの優遇を禁じるなど巨大IT企業への規制を強める2法案を発表した。違反した場合は最大で世界の年間売上高の10%の罰金を科される可能性がある。デジタル規制をめぐる法律は2000年以来で抜本改正となる。

グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・コムの「GAFA(ガーファ)」と呼ばれる米IT大手4社を含めた約10社が規制の対象になることが見込まれている。

欧州委は「デジタル市場法」「デジタルサービス法」の2法案を提示した。

市場法では、自社のサイトで自社が手掛けるサービスを優遇するなど「反競争的行為」を禁じる。ライバル企業との情報共有も求める。サービス法は暴力・テロ扇動や児童ポルノといった違法コンテンツへの対応強化などを求める。市場法違反は年間売上高の最大10%、サービス法違反には同6%を科す。

GAFAは近年、公正な競争を妨げているとの批判にさらされている。7月末に開かれた米下院のオンライン公聴会では、グーグルなど大手4社のトップが呼ばれ、議員らは各社が競争を制限し、寡占状態の中で巨額の利益を得ていると批判した。

欧州委はこれまで、EU競争法(日本の独占禁止法に相当)でGAFAによる反競争的行為に対し、巨額の制裁金を科してきた。だが、巨額の利益を稼ぎ出す独占的なビジネスモデルに対する監視が欠かせないとの見方がより広がっており、新たな立法を検討していた。ただ、法制化には加盟国と欧州議会の承認が必要で、成立まで時間を要する可能性がある。

域内市場担当のブルトン欧州委員は15日、調和の取れた規則などを通じ「デジタルサービスの提供者も使用者も利益を得られるようにする」と述べた。