うんちくを知るほど味わい深く 造り手とオンライン対面 特典付きお酒の販売が盛況

新酒の試飲会に代わり

 黒澤酒造(佐久穂町)は地酒専門店と協力し、11月から計3回のイベントを展開。各回1合びんで6、7本を税込み3300円で提供し、購入者をイベントに招待した。初回は定番商品の飲み比べを実施、来年1月29日に予定している第2回では、ビンテージから新酒までを飲み比べする。

 同社の杜氏、黒澤洋平さんは「酒の味は毎年微妙に違ってくる。試飲会などが軒並み中止になり、新酒を味わっていただく機会を作りたかった」と期待を示す。最終回は自社栽培米を使った商品をそろえ、日本酒の世界のさらに奥深くへ誘う。

作り手と消費者の接点

 JR長野駅ビルに酒販店「信州くらうど」を出店する信州芽吹堂(松本市)は、喜久水酒造(飯田市)の「喜久水 特別純米 搾りたて生原酒」と「風越 純米生●(=酉へんに元)(きもと)原酒」、長門牧場(長和町)の「味噌(みそ)チーズ」のセットを税込み5230円で販売し、今月4日に「オンライン酒蔵見学」を実施した。

 事前に蔵で取材したビデオを流しながら、信州くらうどの松下昌靖店長と、喜久水酒造の後藤高一取締役商品本部長がトークを展開。ビデオには杜氏も登場した。松下さんは「造り手と接点が持てないお客さんの代わりに現地を訪れた」と趣旨を話した。視聴者も画面に表示され一体感があった。

 お酒は造り手の考え方が味に表現される。いずれのイベントでも、知識の習得だけでなく、杜氏らの素顔を見て、お酒への愛着が深まったようだ。関係者は一様に手応えを感じていたが「来年は本物のフェスタを開きたい」という本音も明かしていた。

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