菅義偉首相は14日、都内のホテルで開かれた「地球環境行動会議(GEA)国際会議2020」に出席し、「環境対応はもはや経済成長の制約ではなく、経済・社会全体の変革を後押しし、大きな成長を生み出す」と述べ、地球温暖化対策関連の先進技術の実用化を支援する考えを重ねて強調した。
首相は8日に決定した経済対策で盛り込まれた脱炭素化の技術開発を加速するための2兆円基金について「野心的なイノベーションに挑戦する企業を今後10年間、継続して支援していく」と説明。太陽光発電、二酸化炭素再利用、水素エネルギー、蓄電などの先進技術を重点支援する考えを示した。
また、地球温暖化対策は「全ての国による大胆な行動が不可欠だ」と強調。2050年までに温室効果ガス排出実質ゼロを目指すことについては「わが国が世界の流れに追いつき、一歩先んじるためにどうしても実現しなければならない」と力説した。