鬼筆のスポ魂

肩書から「1軍」「2軍」なくしたオリックスのコーチ革命、低迷するチームを変えるか 植村徹也

 来季、オープン戦を戦いシーズンインの時期にはコーチ陣も必ず1軍と2軍に区分けする時期が来る。1軍の結果が悪ければ、すぐにコーチの1、2軍入れ替えも可能で、その際に降格人事という周囲の目を和らげる布石になる。一方で1軍担当のコーチにとっては、結果責任をすぐに追及されそうなシステムともいえる。腰を据えた指導ができるのか…と同OBは首をかしげていた。

 オリックスの歴史を振り返るなら、ここらで何か革命的な組織改革を断行せねば…と考えても、不思議ではない。2000年以降の21シーズンでAクラスはたったの2回(08年と14年の2位)だけ。2年連続最下位の今季を含めて最下位は9回を数え、4位が6回、5位が4回。解散した近鉄を吸収し、オリックス・バファローズとなって以降、16シーズンが過ぎたが、優勝にはほど遠い低空飛行が続く。バファローズとして中嶋監督は9人目の監督で、1人の監督の在任期間は平均2年にも満たない。

 同じ関西の阪神も1990年ごろから2000年の初頭まで長期低迷が続き、その時期を暗黒時代と呼ぶが、2000年代のオリックスはまさに阪神を超える大暗黒時代。2000年に7年連続首位打者を獲得したイチローがそのシーズンオフにポスティングシステムを利用してシアトル・マリナーズに移籍して以降、路頭に迷っている。

 チーム浮上への期待感は増している。主砲・吉田正尚外野手(27)は今季、打率3割5分で首位打者を獲得。エースの山本由伸投手(22)も防御率2・20でリーグ2位(8勝4敗)とリーグを代表する投手に成長した。さらに戦力層が厚みを増せば、ソフトバンク1強の勢力分布図を覆すことができるかもしれない。

 コーチの肩書から1軍、2軍制を廃止した試み。京セラドーム大阪に通う熱心なオリックスファンのためにも、成功を願うばかりだ。(特別記者)

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