鬼筆のスポ魂

肩書から「1軍」「2軍」なくしたオリックスのコーチ革命、低迷するチームを変えるか 植村徹也

ファンに感謝を伝えるイベントであいさつするオリックスの吉田正尚
ファンに感謝を伝えるイベントであいさつするオリックスの吉田正尚

 球界でも超異例の「柔軟配置」の指導体制が大暗黒時代脱出の決め手になるのだろうか-。

 中嶋聡監督(51)率いるオリックスが8日に発表した来季コーチ陣の布陣は、日本球界であまり聞いたことがないものだった。中嶋監督と小林宏2軍監督(50)以外の全コーチの肩書から、1、2軍の区別がなくなった。外部からヘッドコーチとして前広島2軍監督の水本勝己氏(52)、打撃コーチに梵(そよぎ)英心氏(40)、投手コーチには阪神を退団した能見篤史投手(41)を選手兼任で招聘したが、3人を含めた全23人のコーチには1軍とか2軍の肩書、担当の記述がなかった。

 人事の意図について、福良淳一ゼネラルマネジャー(GM)は「全員で見てもらうということです。(コーチの指導力は)1軍が上じゃないし、ファームの方が下じゃない。同じ立場。監督もそういうふうにやりたいと言っていた。あまり(途中で)代えたくはないが、(コーチ陣を)回すこともできるし、メリットはある」と話している。

 来春2月の宮崎のキャンプ地(宮崎市清武総合運動公園)は1、2軍の球場が隣接している。選手の入れ替えだけではなく、コーチ陣も臨機応変に交代させ、垣根をなくした指導体制でチーム強化を目指すのだという。

 例えば打撃部門は小谷野栄一野手総合兼打撃コーチ(40)を含め、5人のコーチがいる。選手側からのメリットを考えるなら、自分に合った理論のコーチを選べるし、さまざまな理論や技術的なアドバイスに接する機会が多くなる。一方で、デメリットを探すなら複数のコーチからさまざまなアドバイスを受け、考え方や技術の未熟な選手は頭の中が大混乱するのでは…というオリックスOBの指摘がある。

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